葬儀後の手続

 

2002,2003の話です.お袋殿がやられた2002の寸借詐欺が捕まった事の報告が2年強後になって警察からありました.ようやくだけど,墓前に報告できることを喜んでいます

 

相続関係をはっきりさせる書類として

     被相続人(故人)の生まれてから死ぬまでの戸籍(除籍を含む)

     相続人全員の戸籍

Ø         戸籍の作り替え(一番最近では平成6年の戸籍法改正)が何回か行われているので,完結させるためには改正原戸籍(改正が行われたとき元になった以前の戸籍)をどんどんたどって行く必要がある

Ø         我が家は同じ自治体の中だけだったので助かった

     場合によっては,住民票(除籍も)も必要になる.住居表示と戸籍表示が同じでないことがあるので,それを確かめるためだそうだ.

     さらに,必要があれば,寺の過去帳,市役所にある不動産登記簿(今は国税庁の所轄)

     遺産分割協議書はすぐには出来なかったので,これはなし

     手続きのための相続人の印鑑証明(有効期限は3ヶ月)

これを何通か用意して,必要に応じて,国民年金証書,基礎年金手帳,預金通帳(キャッシュカード),通帳のハンコ(これは殆ど必要でない),相続人の印鑑証明,実印を押してもらった書類

 

やったことは次の通りで,市役所,社会保険庁の事務所,金融機関,クレジットカード会社を回りまくる(電話でも)ことになった.

 

まず,死亡7日以内に(原則みたい.火曜日になくなって,通夜葬儀が木,金で,土日は休み,月曜日が祝日の振り替えと来ると,気が付いたときには7日をすぎてしまっていた.何とかして欲しかった.土日は役所も休みだと言うことを自分で認識してないんでしょうね)

1.相続書類の調査と取りそろえ

時間がかかる.同時に市役所でできたのを2002には認識してなかったのはドジ.悲しいかな,経験を踏んだ2003は時間を大いに節約しました.

2.介護保険

市役所で手続き.これは簡単かつ好感が持てた.

3.年金関連(厚生年金,基礎年金)

社会保険庁社会保険事務所で手続きをするのだけど,基礎年金手帳を探しておかなかったので2度手間になりました.相談に見える方はとんでもなく多くて待ち時間は2−3時間だから大変!

 

そのあとで,以下のことに時間をかけて対応しただけど,なんだかんだで200年は半年くらい,2003年は数ヶ月はかかった様な気がする.振り返ると,客の心情を理解して対応してくれるところと,そうでないところがはっきりしていて良い経験でした.

4.金融機関(預金口座,貸金庫,ローン)

ローンがなければ手早く対応してくれるけど,ローン残があるとローンの行き先が決まらない内は,対応は穏やかだけど,死亡によりブロックされている預金を動かすことは困難でした.手続き自体は簡単で,金融機関所定書類+戸籍関係書類+印鑑証明ですみました.農協だけは住民票が必要,地域に密着していて状況は分かっているはずなのに官僚的..

安全のために通帳とは別に保管するキャッシュカードを見つけるのは結構大変.

彼らの対応の基本は「トラブルが起きないこと」です.「誰のトラブルか」といえば,当然かもしれないけど,「自分の金融機関がトラブルに巻き込まれない事を原則に対応している」というのが素直な印象です.

親父殿の場合は,地元の複数の金融機関+取引先金融機関のある東京下町の複数の金融機関に口座があって,どこに口座を持っているか探すのが大変だった.そのたびに相続書類が必要になるのは当然なんだけど,結構面倒.故人名義の口座があると,放っておけば色々な手紙が来るので,これを最終的にたどらざるを得なかった.以前比較的自由に口座ができた頃の個人以外の名義の口座は問題で,これは該当しそうなところをしらみつぶしに,名義,住所(自宅でなかったりする)で検査せざるを得ないことになりました.ああ,馬鹿みたい.特に面倒なのは決算口座(当座預金でした)で10円の残額を何千円も掛けて戸籍書類を集めて解約したこともありました.このときはさすがに同情してくれて,戸籍費用は持ってくれました.

5.生命保険

これは簡単!受け取り口座を示して書類と相続書類を用意するだけ.相続手続きあるいは確定申告に必要な支払い調書をきちっと保管しておくのをわすれ紛失し,再発行を依頼するドジを踏みました.

該当しない生命保険(ガン以外の死亡のガン保険)も連絡しておかないと,保険料引き落としが発生してトラブルがおきました.トラブルをモニターにして手続きに回るのは大いに役立つやり方でした.

6.クレジットカード

デパートのカードを含むクレジットカードはどれをどこに持っているか,整理するのが大変だった.コーポレートカードを持っている場合はこっちで処理するわけにはいかないので,会社に依頼しなけりゃいけません.しっかりしている会社だったら良いのだけど,親父殿の小さい会社で管理していた親父殿が亡くなってしまい,しっちゃかめっちゃか.

当然なんですが,営業時間は平日のおおむね9時−5時だから,これも休みを取りながら,また仕事の合間を縫いながら,対応せざるを得ず,とんでもなく時間がかかりました.

基本は,カードの停止+支払残がある場合は請求書を送ってもらい振り込み支払い なんだけど,通知をしているにもかかわらず,死亡でブロックされている口座に請求をやめない会社があって,「ご事情があることは承知しておりますが,引き落としができません.」といってブラックリストにのせるぞという脅迫じみた連絡を数ヶ月送ってきた会社もあったのには驚きました.本当は「ご事情は」は「わかっていない」のだから,素直に請求書を送ってくれればいいんです.ブラックリストに載せられたら故人もあの世でさぞかし喜ぶに違いない.東京駅構内にある某デパートのカードは対応がシステマティックでなくて,何回も数ヶ月にわたり同じつらい説明をしなければならなくて往生しました.

7.電話,水道,ガス

電話,ガスの名義変更はウェブで簡単です.よくできてます.支払い口座の変更も金融機関から簡単です.数ヶ月の直接支払いで万事解決です.水道も悪く無いけど,すこしおくれてるかな.

 

 

8.  ローン(これは殆ど繰り言です.あんまり見ないでね)

故人自身が借りたローン,保証しているローンがあって,前者は返せば良いんだから良いけど,後者は借りている人が別なので,時間を浪費する交渉が必要でした.とくに,経営していた会社が強烈な貸しはがしにあっていたため,2年たった今も正常化には今一息時間がかかる様で,困ったものです.今でも経営良好な某大銀行の,粗悪なマニュアルでしか考えられない,また自分のしでかした現実を見ない行員とその狡猾なリストラ担当だった課長や,そのとなりにある大手銀行の,ご自身の戦略が上部へ通らない人柄の良い次長に大きな問題意識を持っています.いい人ぶっていながら,逃げようと思っちゃダメだよね.A friend in need is a friend indeed.を痛感です.